看護師が知っておきたい脳出血と嚥下障害

摂食・嚥下機能の障害

飲水でむせてしまったりするなどの
摂食や嚥下機能の低下は、麻痺や感覚障害と関連しています。

 

脳出血や脳梗塞の後、
摂食や嚥下に関する問題が生じる患者さんは少なくありません。

 

摂食や嚥下機能にかかわる脳神経は、
第I〜第XU経まで12種類がかかわっています。

摂食・嚥下にかかわる脳神経

脳神経のほとんどは脳幹部から発生しています。

 

ですが、発生元の部位が異なります。

 

第I・第U脳神経は脳幹より上から発生し、
第V・第W脳神経は中脳から発生、
第X〜第[脳神経は橋から発生、
第\〜第XU]神経は延髄から発生しています。

 

12脳神経の中で、摂食・嚥下に関与している脳神経は、
脳幹より上から発生しているI嗅神経、U視神経、
橋から発生しているX三叉神経、Z顔面神経、
延髄から発生している\舌咽神経、]迷走神経、
第XU神経の7つです。

 

特に、脳幹部の延髄には、
嚥下反射を起こす嚥下中枢があると言われています。

 

延髄より上の脳は、
その中枢のはたらきを強化していると考えられていて、
摂食・嚥下は、食べ物を認知し、
口似いれて飲み込むと胃に運ばれるまでの5段階に別れ、
それぞれの段階で脳神経が変わっています。

摂食・嚥下のしくみ

先行期

 

・口へ運ぶ量や、口へ運ぶ速さ、噛む力など、
視覚や嗅覚から食べ物を認識します。(I嗅神経、U視神経)

 

・口をあけます。(X三叉神経、Z顔面神経)

 

準備期

 

・口腔内の感覚受容器で食べ物を感知します。(X三叉神経、\舌咽神経)

 

・口唇が閉じます。(Z顔面神経)

 

・咀嚼します。(X三叉神経)

 

・唾液が分泌されます。(Z顔面神経、\舌咽神経)

 

・舌で食物と唾液を混ぜ合わせ、食塊をつくります。(XU舌下神経)

 

口腔期

 

・舌で食塊を口腔の奥に送ります。(XU舌下神経)

 

・軟口蓋と咽頭後壁が動き、鼻腔を防ぎます。(X三叉神経、]迷走神経)

 

咽頭期

 

・舌後部が隆起し、同時に咽頭が挙上し、
食塊が食道方向へ押されます。(XU舌下神経、]迷走神経)

 

・咽頭蓋が気道を塞ぎます。(]迷走神経)

 

食道期

 

・食塊が食道の蠕動運動によって胃に運ばれます。
つまり、食道口が開き、食塊が食道へ移動します。(]迷走神経)

脳出血の診断と検査、治療

CT検査

 

CT検査は、発症直後から出血を描出することができます。

 

ですから、脳出血の診断には、CT検査を用います。

 

CT画像では、出血は高吸収域として白く描出されます。

 

脳出血のうち、20%は、
発症から6〜12時間以内に血腫が大きくなります。
そのため、診療症状の変化を参考に、経時的にCT検査を行います。

 

MRA検査

 

皮質下など、高血圧性脳出血の好発部位ではない部位や、
若年者で高血圧の既往のない場合は、
出血の原因を特定するため、MRA、脳血管撮影を行います。

 

嚥下造影検査、嚥下内視鏡検査

 

嚥下障害の検査には、嚥下造影検査(VF)や、
嚥下内視鏡検査(VE)の2種類があります。

 

脳出血の治療

 

脳出血後柳雄は、内科的治療(血圧コントロール、
薬剤による頭蓋内圧亢進症状の予防)と、
外科的治療(血腫の除去)があります。